ノンタン絵本一覧と対象年齢別の完全ガイド!人気の理由と読む順番
1976年に第1作『ノンタンぶらんこのせて』が偕成社から刊行されて以来、世代を超えて日本中の子どもたちを魅了し続けているキヨノサチコ作の国民的ロングセラー「ノンタン」シリーズ。2026年に誕生50周年の節目を迎えた現在も、シリーズ累計発行部数は3,400万部以上を誇り、幼児絵本の金字塔として不動の地位を確立しています。
白い子猫のノンタンが繰り広げるいたずらや失敗、友達とのやり取りは、大人から見ると少しハラハラする場面もありますが、子どもたちにとっては自分自身の感情そのものです。本稿では、膨大な作品数を誇るノンタン絵本の一覧を対象年齢別・シリーズ別に整理し、発達段階に合わせた最適な読む順番や選び方のポイント、そして50年近く愛され続ける理由を多角的に解き明かします。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:「赤ちゃん版(0〜2歳)」と「あそぼうよシリーズ(3歳〜)」で対象年齢と判型が明確に分かれており、子どもの月齢や手の大きさに合わせた選択が基本となる。
- 要点2:半世紀にわたり支持される背景には、道徳的な「お説教」を排し、幼児特有の自己中心性や感情の揺らぎを肯定するキヨノサチコ氏の一貫した作家哲学がある。
- 要点3:生活習慣の定着には『はみがきはーみー』『おしっこしーしー』、他者との関係性を育む導入には『ぶらんこのせて』が特に高い支持を得ている。
【2026年最新】ノンタン絵本一覧|シリーズ別の特徴と対象年齢
ノンタンの絵本は、現在主に「赤ちゃん版ノンタン」、本編である「ノンタンあそぼうよシリーズ」、さらにボードブックや知育絵本などの派生シリーズに分類されます。子どもの発達段階に応じて構成やテキストのリズム、本の耐久性が綿密に設計されている点が特徴です。
| シリーズ名 | 対象年齢・巻数 | 一般的な基準・仕様 | 編集部の見解・評価 |
|---|---|---|---|
| 赤ちゃん版ノンタン | 0〜2歳(全9巻) | 小型判(角丸仕様)、厚紙製、定価各770円(税込) | ファーストブックに最適。破れにくくオノマトペ主体で乳児の反応が抜群。 |
| ノンタンあそぼうよシリーズ | 3歳〜小学校低学年(全23巻) | B5変型判、ハードカバー、定価各770円(税込) | 物語性豊かなメインシリーズ。友達関係の葛藤や冒険など社会性の芽生えを支援。 |
| ノンタン ボードブック | 1〜3歳(全3巻) | 頑丈な厚紙仕様、持ち運びに適したコンパクトサイズ | 外出時のぐずり対策に有効。めくりやすく手指の発達を促す。 |
| 知育・大型・関連本 | 2歳〜未就学児 | かるた、パズル、大型絵本、ぬりえ等 | 文字・数字の習得や集団での読み聞かせイベントで高い実用性を発揮。 |
1. 「赤ちゃん版ノンタン」全9巻一覧(0・1・2歳向け)
赤ちゃんが親しみやすい身の回りの動作や生活リズム、オノマトペ(擬音語・擬態語)を重視したシリーズです。角が丸く加工されており、安全面にも配慮されています。
- 『ノンタンいないいなーい』
- 『ノンタンじどうしゃぶっぶー』
- 『ノンタンいっしょにあそぼう』
- 『ノンタンはみがきはーみー』
- 『ノンタンはっぱっぱっぱ』
- 『ノンタンもぐもぐもぐ』
- 『ノンタンおしっこしーしー』
- 『ノンタンあわぷくぷくぷぷぷう』
- 『ノンタンすやすやおやすみ』
2. 「ノンタンあそぼうよシリーズ」全23巻一覧(3歳〜向け)
起承転結のあるストーリー展開と、友達(うさぎさん、たぬきさん、くまさん、ぶたさん)との人間関係(猫関係)がコミカルに描かれるメインストリームです。
- 第1巻:『ノンタンぶらんこのせて』
- 第2巻:『ノンタンおやすみなさい』
- 第3巻:『ノンタンあわぷくぷくぷぷぷう』(※あそぼうよ版)
- 第4巻:『ノンタンおよぐのだいすき』
- 第5巻:『ノンタンほっぺぱんぱん』
- 第6巻:『ノンタンボールまてまてまて』
- 第7巻:『ノンタンぱっぱらぱなし』
- 第8巻:『ノンタンこーろころ』
- 第9巻:『ノンタンおねしょでしょん』
- 第10巻:『ノンタンサンタクロースだよ』
- 第11巻:『ノンタンあめふりくまさん』
- 第12巻:『ノンタンがんばるもん』
- 第13巻:『ノンタンたいそう1・2・3』
- 第14巻:『ノンタンのたんじょうび』
- 第15巻:『ノンタンボールのせて』
- 第16巻:『ノンタンスプーンたんたんたん』
- 第17巻:『ノンタンピクニックららら』
- 第18巻:『ノンタンふわふわぽっぽ』
- 第19巻:『ノンタンでかでかありがとう』
- 第20巻:『ノンタンおばけむらめいろ』
- 第21巻:『ノンタンしゃぼんだまとんだ』
- 第22巻:『ノンタンいたいのとんでけ〜☆』
- 第23巻:『ノンタンバースデイブック』

【年代・目的別】失敗しないノンタンの読む順番と選び方の鉄則
ノンタンシリーズは刊行順に読まなければいけないという決まりはありません。子どもの月齢、興味関心、そして直面している発達課題(トイトレ、歯磨き、友達との喧嘩など)に合わせて選ぶことが定石です。
0歳〜1歳前半:視覚とリズムで楽しむ「はじまりの2冊」
まだストーリーを追えない乳児期には、白黒のコントラストがはっきりした絵と、心地よいリズムの反復が効果的です。『ノンタンいないいなーい』は顔の表情の変化で赤ちゃんの視線を引きつけ、『ノンタンじどうしゃぶっぶー』は「ぶっぶー」という心地よい濁音のリズムで発語の意欲を刺激します。
1歳後半〜2歳:生活習慣を楽しく刷り込む「実践の2冊」
自我が芽生え、「イヤイヤ期」に突入するこの時期には、強制感を抱かせずに模倣欲求をくすぐる作品が威力を発揮します。『ノンタンはみがきはーみー』では「イエキイエキ」「しゅっしゅっ」という楽しい掛け声に合わせて口を開ける習慣がつき、『ノンタンおしっこしーしー』はおまるやトイレに対する恐怖心を取り除き、自然な排泄のイメージを定着させます。
2歳〜3歳以降:他者との関わりを学ぶ「社会性の2冊」
友達と一緒に遊ぶ機会が増え、物の貸し借りやおもちゃの取り合いが頻発する時期には、『ノンタンぶらんこのせて』が必須の一冊となります。「じゅんばん、じゅんばん」「かわって」のやり取りを通じて、相手の気持ちと社会的なルールを体感できます。また、夜なかなか寝てくれない時期には、遊び足りないノンタンが夜の森を冒険して失敗する『ノンタンおやすみなさい』が寝かしつけの定番として重宝されます。
ギフトや一括購入なら「全巻セット」という選択肢
出産祝いや1歳の誕生日には「赤ちゃん版ノンタンセット(全9巻)」、入園祝いや3歳の誕生日には「ノンタンあそぼうよセット」が定番の贈り物として選ばれています。専用の化粧箱に収められており、成長に合わせて本棚から1冊ずつ取り出して長く付き合える点が評価されています。
おすすめ人気ランキングTOP5|編集部が厳選した名作の魅力
半世紀にわたる読者アンケートや書店の売上推移、保護者のレビューを踏まえ、絶対に外せない名作5選を厳選しました。
第1位:『ノンタンぶらんこのせて』
ぶらんこを独り占めして「だめだめ」と言い張るノンタンと、順番を待つ友達のやり取りを描いた記念すべき第1作。「おまけのおまけのきしゃぽっぽ、ぽーっとなったら交代ね」と1から10まで数えるフレーズは、数世代にわたって親子の合言葉になっています。子どもの自己中心的な独占欲を否定せず、納得して譲るプロセスを描き切った傑作です。
第2位:『ノンタンはみがきはーみー』
うさぎさん、くまさん、たぬきさんたちが次々と歯を磨き、最後にノンタンが「はーみー」と仕上げをするリズム絵本。「歯磨き嫌いだった子どもが、この絵本を読んだその日から口を開けてくれるようになった」という現場の声が絶えない、実用性抜群の一冊です。
第3位:『ノンタンおしっこしーしー』
おむつからパンツへの移行期を力強く支える一冊。くまさんは「しーしー」、ぶたさんは「ぴっぴっ」と、それぞれの動物がおまるで上手に用を足す姿がユーモラスに描かれます。失敗して「おもらし びしょん」となってしまうノンタンの姿が、子どものプレッシャーを優しく和らげます。
第4位:『ノンタンおやすみなさい』
「まだ ねたくないよー」と夜中に遊びに出かけるノンタン。しかし、友達の家を訪ねてもみんな寝ており、暗闇で出会ったふくろうさんとのかくれんぼで痛い目を見ます。「やっぱり夜は寝るものだ」と自ら納得して布団に入るラストは、生活リズムを整える導入として極めて論理的です。
第5位:『ノンタンのたんじょうび』
友達みんながノンタンを仲間外れにしてコソコソ内緒話をします。怒って泣き出すノンタンですが、実はみんなでサプライズの「ノンタンクッキー」を焼いていたという心温まるストーリー。巻末に掲載された「ノンタンクッキーの作り方」レシピを実際に子どもと作る家庭が多く、読書体験を超えた思い出づくりを提供します。

噂の真偽を徹底検証|「ノンタンは教育に悪い?」という批判と誕生秘話
インターネット上の育児掲示板やSNSでは、時折「ノンタンはわがままで意地悪」「友達に順番を譲らないから見せたくない」といったネガティブな言説が散見されます。しかし、この批判はノンタンという作品の本質と創作の歴史を見落としています。
1970年代前半までの日本の幼児絵本は、子どもに道徳や正しい生活規範を教え込む「教育的で品行方正な主人公」が主流でした。そうした風潮に対し、作者のキヨノサチコ氏(1947–2008)は強い疑問を抱いていました。「良い子のお手本」を描くのではなく、「いたずら好きで、甘えん坊で、失敗もする等身大の子どもの姿」を描くことこそが、子どもの心を解放するという確信からノンタンは誕生したのです。
実際、第1作の企画段階では主人公は「白い子ぎつね」の設定でしたが、子どもにとってより身近で、自由気ままな気質を持つ「猫」へと変更された経緯があります。スイスの発達心理学者ジャン・ピアジェが提唱したように、2〜4歳頃の幼児は他者の視点に立つことが難しい「自己中心性(Egocentrism)」の発達段階にあります。ノンタンが「やだよ」「ぼくのぶらんこだもん」と主張するのは、幼児期の発達において極めて健全で自然な姿です。
物語の中でノンタンは頭ごなしに怒られることはありません。友達との関わりの中で自ら気付き、少しずつ折り合いをつけていきます。この「道徳教育の押し付けではない感情の共鳴」こそが、子どもがノンタンを自分自身の分身として熱狂的に愛する最大の要因です。
【現場検証】読み聞かせのコツと子どもの反応が変わるプロの技法
保育士や絵本専門士が実践している、ノンタン絵本の魅力を120%引き出す読み聞かせの技法には明確なポイントが存在します。
1. 台詞の「掛け合い」を子どもと楽しむ
ノンタンのテキストは、独特の七五調や反復のリズムを持っています。例えば『ぶらんこのせて』では、親が「おまけのおまけのきしゃぽっぽ」と読んだら、子どもに「ぽーっとなったら」と続けさせたり、「かーわって」「だーめ」の台詞を親子で役分けしたりすることで、絵本がインタラクティブな遊び場へと変化します。
2. 「お説教の道具」として使わない
失敗しがちなアプローチが、絵本を読み終わった直後に「ほら、ノンタンもちゃんとおしっこできたでしょ? あなたも行きなさい」「ノンタンみたいに意地悪しちゃダメよ」と、現実のしつけと短絡的に結びつけてしまうことです。これを行うと、子どもにとって絵本は「小言の前振り」になり、読書そのものを嫌がる原因になります。絵本の中ではノンタンの失敗を一緒に思い切り笑い、共感する姿勢に徹することが重要です。
3. オノマトペは大げさに、表情豊かに発声する
『はみがきはーみー』の「くちゅ くちゅ ぺっ」や『あわぷくぷくぷぷぷう』の「ぷくぷく」といった擬音語は、大人が恥ずかしがらずに抑揚をつけて読むことで、子どもの聴覚と身体感覚を心地よく刺激します。

【プロの結論】おすすめできる家庭・慎重に選ぶべきケースの判断基準
家庭ごとの育児方針や子どもの気質によって、ノンタン絵本の受け止め方は異なります。購入や読み聞かせを検討する際の明確な基準を整理します。
向いている家庭・子ども
- 子どものありのままの感情を受け止めたい家庭:いたずらや失敗も含めて、子どもの人間らしさを丸ごと肯定したい環境に最適です。
- 生活習慣を自然に楽しく導入したい家庭:歯磨きやトイトレを「義務」ではなく「楽しい遊びの延長」として捉えさせたい場合に威力を発揮します。
- リズミカルな言葉遊びが好きな子ども:歌うような文体と明確な擬音語が多いため、発語の促しや語彙の獲得に直結します。
慎重なアプローチが求められるケース
- 完全な「道徳的お手本」のみを求める家庭:主人公が完璧なマナーを守る絵本(しつけ絵本など)を第一に希望する場合、ノンタンのいたずらや反抗的な態度が気になってしまう可能性があります。
- 極度に繊細で失敗描写を怖がる子ども:『おやすみなさい』の夜の森の描写や『おばけむらめいろ』など、一部の冒険・おばけ要素に強い不安を感じる子どもの場合は、まず明るい日常を描いた赤ちゃん版から段階的に進める必要があります。
【ノンタン 絵本 一覧】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:全巻セットは何種類あり、出産祝いや入園祝いにはどれを選ぶべきですか?
A1:公式には主に「赤ちゃん版ノンタンセット(全9巻)」と「ノンタンあそぼうよセット(全20巻・全23巻など)」の化粧箱入りセットが流通しています。出産祝いや1歳の誕生日祝いであれば、厚紙仕様で扱いやすい「赤ちゃん版セット」、2歳後半以降の入園祝いや進級祝いであれば「あそぼうよセット」が最適です。
Q2:『ノンタンぶらんこのせて』の作中で、ノンタンが「10」を数えられないのはなぜですか?
A2:ノンタンが「1、2、3……」と数える途中で数が飛んでしまう描写は、実際の2〜3歳児が数を数える際のリアルな発達段階を忠実に反映した演出です。大人から教え込まれた完璧さではなく、幼児特有の曖昧さや愛らしさを表現しており、子ども読者が「ノンタン、間違えてる!」と優越感や親近感を持てる仕掛けになっています。
Q3:作者のキヨノサチコさんが亡くなられた後も、新しい関連本は出ていますか?
A3:原作者のキヨノサチコ氏は2008年に逝去されましたが、生前の遺志と厳格な世界観の管理のもと、偕成社からボードブック版の再編やかるた、知育ワークブック、新装版などの関連商品が継続して刊行されています。本編の物語自体は完結していますが、時代を超えて読み継がれる定番作品として丁寧に維持管理されています。
まとめ:世代を超えて響くノンタンの魔法と絵本選びの極意
ノンタンの絵本が半世紀にわたり愛され続ける最大の理由は、完璧な優等生ではなく、泣いたり怒ったり失敗したりする「子どもそのもの」の姿を描き切っている点にあります。大人の都合の良い枠組みに子どもを当てはめるのではなく、子どもの感情の波に寄り添う温かな眼差しが全作品に通底しています。
絵本選びに迷った際は、まず月齢に合った判型(0〜2歳は角丸の赤ちゃん版、3歳〜はあそぼうよシリーズ)を選び、子どもの今の興味や生活課題に直結したテーマから手にとってみてください。親子で膝を突き合わせ、リズミカルな言葉の掛け合いを楽しむ時間こそが、子どもの自己肯定感と豊かな言葉を育む最高の糧となります。 (出典: ノンタン 絵本 一覧(Yahoo!ニュース))